すべてがFになる

すべてがFになるを読んでみて、すっかり森博嗣ファンになった私の所感のため、酷評に対する反論まで述べた多少ひいき気味の内容でございます。

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こんな作品

完璧すぎる密室の殺人事件のお話しです。密室の話って、犯人がどうやってその部屋から出たのか、が焦点になるパターンが多いですよね。

すべてがFになるの舞台は孤島にある研究所。とある理由から、そもそも外部からの侵入者の痕跡が全く無いということが証明された特殊な環境なんです。もちろんどうやって部屋から逃走したのかもナゾ。

すべてがFになる

むしろ逃走手段より、犯人が部屋に存在するために仕掛けた想像を絶するトリックがこの小説のキモ、という作品。ちなみにタイトルの「すべてがFになる」の意味は、密室からの脱出時に関係があります。

S&Mシリーズの1作目

S&Mシリーズとは二人の主人公、犀川創平(さいかわ そうへい)と西之園萌絵(にしのその もえ)の物語。S&Mとは、そうへい&もえ、ということですね。

その第1作目が「すべてがFになる」です。というか、森博嗣のデビュー作。この後10作続いてシリーズは完結しています。

OSって知ってますか?

作者の森博嗣氏は工学博士を取得しているらしく、作風にもそれが色濃く出ています。そのため、理系ミステリィなどと言われています。

ところで、OSって何のことだかわかります?ウィンドウズなら知ってますかね?「オペレーティング システム」の略がOS。ウィンドウズはその代表って感じ。

すべてがFになる

基本ソフトウェアとも言いますが、要は文字通りパソコンをオペレーティング、つまり動作させ基本的な操作をするソフトのこと。ウィンドウズもPCを動かすソフトなんですね。

どうしてそんなことを述べたかというと、このOSの概念がわかってないと、作中のトリックで若干理解しにくい部分があるからです。

詳しく言うと、OSなんて言葉はどうでもいいですが「ウィンドウズなどはPCを作動させる基本的なソフトであり、作中に出てくるUNIXやレッドマジックもその一つ」という認識がないとわかりにくいということ。

実際、普段PCはほとんどさわらない、という女性の知人に聞いたところ、その部分が難しくてよくわからなかった、と言ってましたので、ちょっと説明してみました。

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感想

良くできた密室トリックだと思います。事の発生の描写もインパクト大。TVドラマではこの発生シーン、どのように演出するのか楽しみよりも心配のほうが大きかったのですが、ほぼ原作に忠実だったので大満足。

すべてがFになる

ただ、このトリック、通常の環境ならまず不可能。このありえないトリックを可能にする環境設定が・・・ミステリィをあまり読まない方にとっては、すでにこの時点で若干ネタバレですね。

でも、ミステリィ好きにとっては前半読んだ時点で、この環境を利用したんだな、と思うはず。まぁ、とにかく設定された環境ならではの驚くべきトリックが秀逸です。

すべてがFになる

しかしネット上(某大手サイトのレビューなど)では、いくらこの環境下でも無理がある、という声が少なくありません。でもですね、個人的には明らかに無理があるとも思いません。

無理、の線引きは人それぞれなのでこれ以上は述べませんが、このぶっとんだトリックを限りなく可能とする環境設定に拍手、という視点で読むのも楽しみ方の一つではないかと。

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